無料ブログはココログ

« 吉田分校(1) | トップページ | 吉田分校(3) »

2017年6月26日 (月)

吉田分校(2)

吉田分校(2)

 

工学部の私達は必須科目(語学、物理、化学、数学、力学、演習、実験)を絶対にサボルことはできない。

選択科目にも最低限絶対必要な単位があるから、ボートの練習時間にあわせてやりくりするのは大変である。

 

水曜日と金曜日は早朝に乗艇練習をするので、8:10-10:00に間に合うようには登校できないから、最初から授業を選択できない。 

一般教養科目はできるだけ単位の取りやすいものを選択したいが、時間の都合でしんどい科目もある。 

 

体育会系は体育実技のみは出席を免除されているからこれは欠席である。

すくなくとも落第しないための最低限の時間割である。

 

東一条に面して学校の門と同じ側で吉田山側にはナカニシ書店というのがあり、また本学の本館の地下にはレストラン、散髪屋と生協の本屋がある。 さらに丸太町通りには多くの古本屋があって教科書の古いのを安く買うこともできる。 大抵の教科書はそろう。

 

私達には数学は大切だが、宇治分校のときに指定された矢野健太郎の誤字だらけの「代数学と幾何学」、「微分積分学」に気分をそこねていた。 吉田分校では数学の教科書は指定されていない。 

 

参考書として新たに買った高木貞二の「解析概論」、竹内端三の「高等微分学」、「高等積分学」は装丁もしっかりして、文章もカタカナで厳密に書かれている。 矢野健太郎のとは大違いだ。 数学の教科書でひらがなで書かれたのにはロクな本がないのだろう。  

もっともソ連の訳本スミルノフの「高等数学教程」はひらがなだが、しっかり書かれており、こちらを購入している学生も多かった。  

 

授業はほとんど教科書を使うことはなく、ベクトル解析や微分方程式は必死に黒板に書かれたものをノートに写した。

 

物理学は宇治分校で物理学概説上巻が済み、下巻の(吉川泰三 他)の電気磁気学のところからはじまった。 あらたに力学概説(多田政忠)を使った力学の授業も加わった。 

最初のうちはやさしかったがだんだん何がなんだかわからなくなってきた。 試験のときが思いやられる。 

 

英語のひとつは宇治分校で「アメリカの悲劇」を使った共産党シンパの教官が、こんどは「理科系レポートの書き方」というアメリカの大学の教科書50人分を授業の間だけ配って授業が終わると回収する。 

私達にその教科書をもとに英作文を課した。

 

英語のもうひとつは「Rainbow, D. H. Lawrence」の講読の授業で、自分の分だけ単語を引いておいて授業で立って訳する。 すでに訳本を古本で手にいれているので、お安いものだ。 この教官はD. H. Lawrenceのファンらしく、「チャタレイ夫人の恋人」とか、なんだか不倫っぽい作品がお好きなようである。

 

ドイツ語はあいかわらず「文法」と「講読」の2教官による授業。

 

さて、合宿所では通常朝5時に起床する。 眠たい目をこすりながら前庭に集合してそのまま決められたコースのランニングを開始、「蛍谷」というくぼ地から山の中へと走る。 

 

走っているうちにひとり消え、またひとり消えて草むらで用足し。 勿論チリ紙など持っていないから、できるだけ適当な葉っぱをちぎる。 終わったらすぐ走る。 それぞれが、ばらばらになって決められた道を走り終わって合宿所の前庭にばらばらになったメンバー全部がもどってきたら、柔軟体操をして、腕立て伏せや懸垂などの強化練習ののち顔を洗い歯を磨く。 

 

待望の朝飯。 マネージャーがすでに2つの大きな釜に米7麦3の飯とみそ仕立てのごった煮を作ってくれている。 がやがやと飯を食う。 そして7時前頃に京津電鉄「石山寺」の駅へ。 電車を東3条で下りて市電に乗り換え東一条まで。 吉田分校へ駆け込んで、教室へ。

 

Yoshida2

« 吉田分校(1) | トップページ | 吉田分校(3) »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/598107/65459930

この記事へのトラックバック一覧です: 吉田分校(2):

« 吉田分校(1) | トップページ | 吉田分校(3) »